中古の女性下着は廃棄物??

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廃棄物処理法関連で調べものをしていたところ、少し前の記事ですが、こんな事件があったようです。

「郵便受け」に中古「女性下着」詰め込む…24歳男を逮捕 廃棄物処理法違反 – 産経ニュース

こうした行為は感覚的に、建造物侵入罪や偽計業務妨害罪といった刑法、ストーカー規制法を思い起こさせますが、この事件では廃棄物処理法違反で逮捕していますね。

何人も、みだりに廃棄物を捨ててはならない。」(廃棄物の処理及び清掃に関する法律第16条)
とし、
同条に違反して廃棄物を捨てた者は、5年以下の懲役もしくは1000万円以下の罰金、又は併科(つまり両方が科せられる)(法第25条1項14号)

としており、中古の女性下着が「廃棄物」にあたるとして逮捕したと思われます。

改めて見ると、廃棄物の不法投棄は5年以下の懲役もしくは1000万円以下の罰金と、かなり重い犯罪として定められていますね。

建造物侵入罪(刑法130条前段)は3年以下の懲役又は10万円以下の罰金、
偽計業務妨害罪(刑法233条後段)は3年以下の懲役又は50万円以下の罰金、
ストーカー規制法にいうストーカー行為をした場合にあっては、6月以下の懲役又は50万円以下の罰金(ストーカー行為等の規制等に関する法律第13条1項)という程度です。

そもそも、中古の女性下着が「廃棄物」にあたるのか?ということが問題になりますが、

この法律において「廃棄物」とは、ごみ、・・・・・・その他の汚物または不要物であって、固形状又は液状のもの」としています(法第2条1項)。

廃棄物にあたるか否かの判断においては、「おから裁判」という有名な判例で示された判断基準があります。

「不要物」とは、自ら利用し
又は他人に有償で譲渡することができないために事業者にとって不要になった物を
いい、これに該当するか否かは、その物の性状、排出の状况、通常の取扱い形態、
取引価値の有無及び事業者の意思等を総合的に勘案して決するのが相当である。
最決平成11年3月10日


ただし、こちらは事業活動に伴って生じた産業廃棄物についての判例で、一般廃棄物にまでその射程が及ぶのか、及ぶとしてもどの程度まで及ぶのかは不明です。

一般廃棄物か有価物であるかの判断においても、取引価値の有無は判断の要素になりうるとは思いますが・・・。

一般の方は女性の下着を人の郵便受けに入れることはしないと思いますが、不法投棄はかなり厳しい罰則が科されるということは、頭の隅に置いておくべきでしょう。