行政書士登録を考えている方へ

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先日は行政書士試験の合格発表日だったようです。
合格された方々,おめでとうございます。
私が合格したのは平成26年でした。謎の補正措置がとられた年です。もう2年以上が経ちました。
まだ短い経歴ながらも,今回は偉そうなことを書きます。以下のことは,新人の方や,登録前の方に私がいつも伝えていることです。

 

行政書士登録をして即開業される方,戦略を立てて下さい。仕事は待っていても来ません。

実務の経験と書籍で学ぶ理論は両輪です。
実務をこなすには,試験勉強なんて比べ物にならないほど勉強が必要です。経験がないなら吐きそうなほど勉強して聞いて調べて知識を詰め込んで下さい。

独立した専門家である以上,何の調査もせずに先輩に丸投げの質問をすることは恥だと思って下さい。まずは調べて,自分なりの仮の解答を用意して,先輩に添削してもらうことではじめて自分の頭を使って仕事をしていることになるのです。ただし,わからないからといって独りよがりになったり,抱え込んでしまうこともよくありません。依頼者に迷惑がかかるおそれがあります。

時には不安で眠れないこともあるかもしれません。「この申請は本当に通るのだろうか・・・」「もしこれでダメだったら賠償もの・・・」なんて頭の中でグルグルしたり。それも仕事のうちだと思いましょう。

賠償保険には必ず入りましょう。あなた自身だけでなく,依頼者を守るためでもあります。車の運転をするのに任意保険に入らないことの怖さを,ドライバーなら知っているはずです(プロなんだからミスをしない。だから俺は保険に入らねぇ!なんて言っている人もいますが,どんだけ自惚れ屋さんなのでしょう!)

「法律文書作成の基本」(田中豊著)のはしがきを読んで,専門家としての言葉の重みを知って下さい。
法律に関わる(「法律による行政の原理」覚えていますよね?)専門家として議論するなら,単なる思い込みや日常用語の空中戦ではなく,条文や判例,通達などの公的見解を引用して地に足をつけた議論をしましょう。

行政不服申立ての代理ができる特定行政書士を目指すのであれば尚更,法的な議論と事実に関する議論を明確に分けて文章化できる能力が必要です。

それもなしに資格だけを振りかざして「私はまちの法律家です」と嘯くことは,それはそれはとても恥ずかしいことです(ちなみに私は「行政書士が法律家かどうか」を議論すること自体はナンセンスだと考えています。行政書士が目の前にいる人にとってどのように役立てるのかが最も重要なマターであると考えるからです)。

実務経験もない,就職先も取引先もない新人行政書士。「これであなたも実務ができる!」「仕事を斡旋します!」と高額な実務講座や企業が不安になっているあなたを誘い・待っています。でも大抵はなにかしらの実務書や官公署が出している手引に書いてあるし,先輩あるいは書士会が主催する研修から学べることが殆どです。
他人から仕事を斡旋してもらううちは,自分で仕事の取り方が身につきません。
まずは身近にいる気のいい先輩の事務所に菓子折りでも持って相談をしに行きましょう。
ここで言う「気のいい先輩」とは,私のことです。甘いものが好きです(^^)

冗談はさておき,本当におめでとうございます。
行政書士という仕事は,責任が重いけれど,楽しいですよ。

 

 

 

参考文献

・法律文書作成の基本 日本評論社 田中豊著

・行政書士業務必携 大成出版社 青山登志郎編著

・行政書士法コンメンタール 北樹出版 兼子仁著

・逐条解説行政手続法 ぎょうせい IAM=行政管理研究センター編

・リーガル・リサーチ 日本評論社 いしかわまりこ他著

・若手法律家のための法律相談入門 学陽書房 中村真著