誤解されがちな旅館業許可の「移転」

投稿日: カテゴリー: 民泊・ゲストハウス

旅館業許可を取得した建物を購入したとき、そのまま名義変更届のような簡単な手続で営業許可を移転できると思われている方はかなり多いです。

 

確かに、旅館業法などの法令上の要件を満たしたものとして旅館業許可を取得している建物であれば、そのまま所有権移転しても建物自体の構造が変わるわけではないのだから、あとは営業者の変更のみでいいのではないかとも思えます。

 

しかし、旅館業法上は営業者の変更については、個人の相続、法人の合併・分割を除いて、移転させる手続を認めていません。

 

したがって、例えば営業者名義の建物の所有権を移転し、営業者が実質的に変更された場合、前営業者の廃業届と、新営業者の名義で新たに旅館業許可を取得しなおす必要があります。

 

とすれば、その時点で構造設備が適合しているのかを判断した上で許可を取得しなければならないため、場合によってはそのまま書類を提出しても許可されない可能性があります。

 

相続の場合は、営業者が死亡してから60日以内に承継申請をしなければ許可が失効してしまいます。逆に、死亡してから60日以内に承継申請をし、都道府県知事の承認を受ければ、営業許可を相続(承継)することが可能です。

 

法人の場合には、合併・分割などの企業買収の方法で営業許可を引き継ぐことが可能な場合があります。

 

旅館業許可は更新手続もないため、許可を取れればそれでいいという考えの方は多いですが、いざというときの事業承継のプランを考えておかないと、思わぬ損害を発生させてしまう可能性があります。

 

不動産の購入や旅館業許可の取得前、あるいは営業者がお亡くなりになったときは、早めにご相談ください。