判例データベースを導入してみました

投稿日: カテゴリー: 行政書士

行政書士は、法律や条例、通達など、許認可の申請に関わるものは調査する頻度が高いですが、判例を調べることはそう多くはなく、たしかに基本的には紛争事案に関わる士業ではないため、判例に触れる必要・機会はそう多くはない、というのがこれまでの行政書士の「当たり前」でした。

 

しかし、許認可はときに複雑な法令を横断して手続きを進めるため、事前に「この手続きをスキップした場合、どのようなリスクがあるか?」といったことを判例を通して把握しておくことは、リスクヘッジとして、特に自らが得意とする業務においては必須ではないかと思っていますし、行政不服申立て手続きを代理する権限を与えられた「特定行政書士」であれば尚更です。

 

例えば、旅館業許可ひとつ取っても、建築基準法、消防法、水質汚濁防止法、各条例など複数の法令が関係するため、旅館業許可の取得に至らない場合や、旅館業許可を取得できても、他の法令に違反する状態にあることから、事実上の運営ができなくなる場合などのケースが実際にあります。

 

そんなとき、行政書士が許可の取得に関わっていた場合、申請者から「なぜ専門家なのに説明しなかったのか?」と咎められる可能性は否定できません。

 

つまり、実際に許可を取れるケースでも、関係法令に抵触する可能性がある場合、そのまま許可を取って運営したとき、どのようなリスクがあるのか、事前に把握して説明しておかないと、申請者だけでなく、行政書士の側もトラブルに巻き込まれる可能性があるわけです。

 

罰則や行政処分などが規定されている法令違反の場合はそれなりに明確ですが、行政指導が絡む場合は、どの程度の問題に発展するのか、法令を読んだだけではなかなかわからない部分が多く、そのため判例がヒントになります。

 

私自身、気になった判例を読むことはしていましたが、最高裁のウェブサイトに掲載される判例は専用の有料判例データベースと比べると数が少なく、使いやすさについても不満がありました。

 

そこで、思い切って判例データベースの「ウエストロージャパン」を導入してみました。

判例だけでなく、文献情報の一覧や一部の法律専門雑誌をデジタルデータで読めるという点で、かなり利用価値のあるものだと思います。

 

今後は、主要な判例も理解して確度の高い許認可業務を行うことが、今後の行政書士の「当たり前」になるように思います。

そうでなかったとしても、私自身はそうありたいと思っています。