士業の未来

投稿日: カテゴリー: 行政書士

士業と言えば、私のような行政書士、弁護士、司法書士、社会保険労務士、税理士、中小企業診断士といった国家資格者がすぐに思い浮かびます。

 

国家資格故に、法律でその地位・業務が保護され、無資格の者が業務を行った場合には罰則があることがほとんどです。

 

その趣旨は様々ですが、共通する趣旨として、業務を遂行する能力がない者によって一般の方が不利益を被らないようにするためだと考えられます。

 

「既得権益」といった批判も時折見かけます。

全く間違いとは言えませんが、それは物事の一面しか捉えておらず、秩序ある資格制度を維持するためある程度は致し方無い部分だと思います。

 

 

それはさておき、デジタルデバイスが急速に発展し、クラウドサービスが台頭した現在、徐々に人間が行ってきた仕事はロボットやクラウドサービスに侵食されつつあります。

 

私も使っているクラウド会計サービスは、インターネットにつながればどこでも会計記帳ができ、しかも自動で仕分けをしてくれるすぐれものです。

さらに決算処理や確定申告用の用紙まで出力してくれるのですから、税理士いらず、と言っても過言ではありません。

 

一部では一番最初になくなる士業として税理士が挙げられるほどです。

 

こうなってくると、最終的には行政書士の仕事もなくなってしまう可能性もゼロとは言い切れないでしょう。

 

書類作成、申請業務を主とする行政書士の業務は、必要な事項を機械的に入力すれば申請できる可能性を含んでいます。

 

もちろん、建設業の許可を取り上げても三者三様、必要書類の収集だけでもかなりイレギュラーな場合があり、機械的に処理するというのはかなり困難ではないかとも思いますが、例えばマイナンバー制度が社会の隅々にまで浸透した場合、番号を伝えるだけで申請が出来てしまうといった将来は簡単に想像できます。

 

3Dプリンターで料理や食器、さらに家までもが作られ、もしかしたら生物すら機械で作られる未来がやってくるかもしれません。

 

少々脱線しましたが、そうした社会は、我々士業のためではなく、依頼者を中心とした一般市民のためにもなることですし、想像できる社会はいつの日か誰かによって実現されるものですから、「そんなことはない」というのは楽観すぎます。

 

しかし、そうした未来を想像すると、必然と「私にできることは何なのか」と自分に問いかけるきっかけにもなります。

 

遠すぎる未来を悲観するのではなく、少し先の未来を想像しながら、自分が依頼者に対してどんな価値を提供できるのかを常に考え実践し続けることが、自己保身をもって市民を犠牲にしない真の「士業」としてこれからも生き残るポイントなのではないかと生意気ながら思ったのでした。